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エノカマの旅の途中

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旅と歴史と競馬のお話をします

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2010最後のご挨拶と、映画「武士の家計簿」感想

僕自身としては不本意でもあるんですが
今年の年越しは自宅で過ごしております…
過去記事みてもらったらわかりますが、いつも年越しのツアーに行って
宿先から「紅白」のコメント書いたりしてるんですけどね。。。
今はラジオで聞きながら、この記事書いています。
見たいのは植村花菜ぐらいだから、その時間だけテレビに向かうつもりです!

とにかく、今年の添乗仕事を振り返ってみても「泊まり」が皆無だった。
普段の製造の仕事も、中国がやっぱりマーケットだけど競争はきびしいし
日本向けはね・・・
政府の政策でも、今の施策の期限切れで「高速2000円」にするって方針なのに
休日は1000円から値上げになってしまうから、維持をするとか…
なんか公約の政策を守るってだけで、違う方向では犠牲を強いたり
企業向けにも税制の優遇とか、とりあえず目の前の人気取りだけです。
日経新聞に載ってるような、ほんと一流企業の偉いサンでも「日本では物作りはしない」
って言ってる人も、ナンボでもいるんですよ。
税金の減った分の生きた金って、本当に国内で回るんでしょうか?

僕らぐらいの年齢だったら、起業も昔はしてたんでしょうね。
でも今の現状では無理でしょう。
僕でも500万貸してくれる所あったら、旅行会社は資格あるし起せるんだ。
でも、この縮小市場の一方では…本格的に転職しなくてよかったとも思えるぐらいだ。
金も絶対借りられないしね・・・
一つだけ起業する方法は、海外に行くこと。
上海あたりで、日本向けのツアーを企画して立ち上げるんだ。
そうなったら「さらば日本」です。
でも、今は歴史が趣味以上に研究になりつつあるし
もっと日本を知らないととも思いますしね・・・



28日は仕事納めと地元の消防団の夜回り。
29日は正月の仕事の準備で、本町の事務所に行っていたんで(2日と3日に日帰り仕事がある)
その行きに「武士の家計簿」を見て来ました。

お客さんはやや年齢高めだけど、若い女性が一人ってのも目立ちました。
あまり正直、予備知識なかったんだけど「幕末維新」が絡んでいたとは知らなかったんで
ちょっと得した気分でした。
主人公の堺雅人さんは「算盤の鬼」ってぐらいの天才会計官で、一つの数字の間違いも許せない
まっすぐな人で、それが災いして左遷されそうになりますが
不正を暴いた格好となって、逆に藩主の側役にまで抜擢されます。
それにしても、あの幕末の動きがなかったように見える加賀でも「藩父」と「藩主」の間で
「佐幕」「尊王」の路線の違いがあったんですね(それぞれにその派閥の勢力が付くのは
幕末の仙台や庄内のような「佐幕」一途に見える藩でも、あったことですね)
信任を得た上は、ちゃっかり殿様にも倹約を求めています(笑)

一番、シーンが長かったのは自身の家にも倹約を求め
「武家の見栄」よりも、借金まみれの家計をあぶり出し現実を見据え、代々の家宝を売ってまでも
借金を無くし、家の安泰を求めます。
そして、そこからしっかりと「家計簿」を付け始めて
今にも残された「家計簿」を基にこの作品が書かれたのです。

お祖父さんやお祖母さんも、最初は抵抗しますけど「倹約を工夫と思えば楽しい」ってことで
碁盤も売ってしまって、紙に貝殻の裏表で碁を打ったり
逆に家族の結び付きが強くなっていきます。
しかし、跡継ぎの長男にはスパルタ指導で算術や会計を叩き込んで行き
時には反発することもありますが、それで一人前に成長して行きます。

やがて戊辰の従軍へ、長男は「算盤よりも剣」と京に上りますが
そこで長州の某大物(実話なのかな?作者の創作だったら、よくわかった方です 笑)
と出会い、新政府の会計方に抜擢されます!
「お主の力量は兵の1000人や万人に匹敵する」と、さすがの御仁ですね!

違った目線から描かれた幕末時代劇。
とてもよかったです!


さて、最後に今年のまとめです。
去年の最後はこんなこと書いてたんですが(→ここ
この時は期待に胸を膨らませてたんだろうな(苦笑)
正直、裏切られたぐらいの僕の評価です…

創作OKだから、どうでもいいって事もありかもしれないけど
あの話を「幕末って、坂本龍馬ってあんなだったんだ」って信用してしまった人が
500万人ぐらいおるわけですよ。ついでに海外に拡散もしよる(苦笑)
日本って本当に「歴史教育」って全然なってないんですよ…
「中韓に謝罪せよ」って平和ボケした人が、ずっと元気で今のザマなんです。
西郷や木戸が好戦家ですか、黒田や田沼は汚職の権化ですか?
「外国と対等に付き合う国家樹立のため」に西郷にしろ、反対の立場の幕臣・榎本にしろ
あえて内戦に臨んだんです、そして曲がりなりにも天皇中心で国は統一した。
中岡慎太郎は「戦争を繰り返すことで国家は強くなる」って言ってます。
信長もあの勢いで、海外に討って出ていたら、シナにも攻め込めてたかもしれない…
長岡・庄内・函館…圧倒的な戦力に見えて、新政府軍(西軍)は旧幕軍に非常に苦労した。
しかし、その経過を持って軍はアジア屈指の力を持つようになった。

今は言論は自由です。
でも今の日本は「クレーマー」や作られた「世論」が力を持ち、新聞やテレビは
本当に良心を持ったことは書けないのです。
子供の時に受けた教育で、今更切り替えられることのできないこともある
「天皇陛下は神」であるとか、中国だったら「反日」で刷り込まれたら、もう変えられない。
それをどう誤解を解くのか、結びつけるのは人のつながりだし、国家なら外交です。
西郷隆盛は邪道な外交だったかもしれない、でも韓国とはうまくまとまったかもしれないし
榎本武揚の対露を始めとする外交は、その能力以上に努力の賜物です。
今の時代なら「小泉は卑怯だ」「小沢は悪人だ」それで打たれるんですわ。
でも、その人たちを外して、しっかり国家運営できる人がいるんでしょうか?
年末の政治のニュースも、なんか降って沸いたようで変でしょう…

ほんともっと歴史を、過去の人物を知ってほしい…
別に現在テイストの時代劇などいらんのです。
「武士道」「剣」過去のものじゃない・・・
その思いにかけた人たちの考えも、今の世の人たちに生かされるのです!

それでは最後の最後に長文になってしまいました(苦笑)
また来年もお付き合いいただければ、うれしいです。
by enokama | 2010-12-31 22:02 | 書籍・ライブ・映画 | Comments(0)