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エノカマの旅の途中

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旅と歴史と競馬のお話をします

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特急日本海

夕方5時過ぎ、帰宅ラッシュが始まるころのJR大阪駅に、夜行列車にしては少し早い違和感のあるブルートレインが止まっている。側面には「函館」の文字が・・・
寝台特急「日本海1号」函館行き。距離1183.8キロを名前の通り、日本海沿岸を走破し遠く北海道まで走る列車だ。
たまに眺めていた僕にとって憧れであり、ロマンを感じるものであった。

今から3年ほど前に、念願かなって函館までこの列車で行く機会があった。
旧幕臣、榎本武揚の率いる海軍を中心とした部隊で、最後まで新政府軍に抵抗した地(あの新撰組の土方歳三もこちらに合流して最後の地となった) 海の幸や海の見える競馬場、温泉、明治時代の洋風建築等、僕の興味のある場所がぎっしりと詰まった函館に行きたくて。
現在、函館行きの飛行機は伊丹から羽田で乗り換える便か、関空からの直行便しかなくって、出発日に少し仕事を早仕舞いしなければならないけど、次の日の昼前に着く列車は僕にとっては合理的(ちょっと人とは感覚ちがうかな・・・)に思えて列車の旅を選んだ。

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編成は通路が片側に寄って、ボックス式に車両進行方向に対して横向けの寝台が並んでいる2段式(カプセルホテルのような2階建て)B寝台(11両・8両は青森止まり) 個室タイプのベットも豪華なA寝台が1両(今回はBですが)
17時47分大阪発、客は数えられるほどしかいない。車内販売はまったくないので(もちろん食堂車もない。後述の東能代からは乗ってくる)必要な食料等は十分買っておくのが大切。
車内はほんとなんにもなくって、のんびり向けの方にはいいかも(時間が長いので暇つぶしも買っておく。グループだったら酒盛りかトランプになりますが)
車内は閉散なままだったが、金沢21時30分・富山22時19分のあたりで意外にまとまった乗車があった。おそらく北陸から東北・道南へは他に適当な交通(夜行バス)も少ないので利用されているんだろう(時間帯もいいし) このあたりからzzzz

少し明るくなって目覚めると、秋田を過ぎたあたり。夜行バスと違って足を伸ばせるのでやっぱり楽だし、カーテンがあるので外も気にならない。
次、東能代からは立席券というものがあって、空いた寝台を座席として利用できる(青森まで行くと言うおばあさんと一緒になった 東能代6時18分→青森8時30分)寝台をたたんだら完全に向かい合わせの席になるんで、旅は道ずれの状態になります(新潟から函館に観光に行くと言う奥さんともボックスで一緒でいろいろお話しました)

青森でしばらく停車時間があり、客車も1部切り離して身軽に。自動販売機や売店で買い物できます。
青森~函館まではトンネルの連続・・・実はどこからが青函トンネルなのかわからんかった。景色がいかにもちがった風情(原生林)になって北海道。
函館には11時27分到着。駅舎を建て替えたところだった時期で駅前が雑然としていた。昼ごはんに塩らーめんを食べて、谷地頭の市営温泉へ。ここから北海道を満喫しました。
(ちなみに帰りは千歳から伊丹へ飛行機で戻りました。やっぱ早い)

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さて今回なぜこのことを書いたかと言いますと、今回3月のダイヤ変更で(あえて改正とは言わない) 函館に乗り入れる1号・4号が青森で打ち切られるということで、北海道直通がなくなってしまうのです。もう関西では季節運行の「トワイライトエクスプレス」札幌行きだけとなり、函館の表示は見られなくなります。また、残った区間も懲りもせずに新幹線が各地で建設されてますんで、車両も更新されずに風前の灯となりそうです。
フェリーや夜行列車なんとも言えずのんびりとした風情があります。そんなことが逆にぜいたくだったなと思う時代になるかも知れません。

また、僕は2号・3号の青森便にも乗ったことがあります。山形・鳥海山への登山ツアーで行きは3号、20時17分発→酒田6時58分着。登山後は2号、酒田21時17分発→大阪7時11分着。知る人ぞ知る手段です(一般の方も何人かいました)
by enokama | 2006-03-09 01:15 | 旅行 | Comments(0)