人気ブログランキング | 話題のタグを見る

エノカマの旅の途中

enokama.exblog.jp

旅と歴史と競馬のお話をします

ブログトップ

白洲次郎と会津の特集

NHK「白洲次郎」もう一度、録っていたのを見ました。
まあ、放映前に「史実と違う」と、例のごとく噛み付いていた雑誌があり
エンドロールは「事実に基づいたフィクション」と注釈してありますんで、僕なりの感想です!

まず、ドイツのレジスタンス(実際の言い方は違うかもしれないが、ヒトラー体制への反対組織)みたいに
吉田茂を中心とする政府に対する「反戦活動」って、実際に具体的に活動していたんだなってこと。
そして、活動が停滞気味になって、白洲は郊外に帰農するんですが「空襲」に備えた「疎開」って概念が
日本にはなかった(英国での空襲体験から学んだ。しかしそれを進言した東条英機からは「敗北主義」と言われた)
そして「腹減っては戦ができぬ」と吉田に自嘲気味に言うシーンがあって、軍人以外に農民も徴兵する姿勢
を皮肉るシーン(食糧を自給する方が大事)
このあたりをもっとわかっていた人がいたら、こんな戦争なかったし、早く止められたたんですがね。
そして、彼自身にも「赤紙」がくるんですが「40歳になった自分になぜくるのか。自分の体はこの戦争には
これっぽちも出せない」と敗戦を悟り、もみ消してもらう。
のちに占領軍から「従順ならざる唯一の日本人」って言われるようになるんですが
そのあたりの感覚は全然、普通の日本人とは違いますからね(吉田茂もそうかもしれない)
でも、こう言った国際感覚がある外交能力にも優れた人たちが、敗戦時にいたのは日本にとってよかった
でしょう(西側陣営に加わったのは独断気味にもなりますが)

印象的だったのが近衛文麿。白洲に「軍人を内部に入れて懐柔なんかできるんですか」って批判されながら
総理大臣になって、結果的にその暴走を止め切れなかった人物。
敗戦当初はマッカーサーから「憲法策定」を指示されるも、その人選(上記の経歴で)アメリカ世論から批判が起き
(「世論の怖さ」は白洲は知っていたが、日本ではあまり知られていなかった概念)
やがて外され、戦犯指名があり、のちに服毒自殺してしまいます。
「軟弱外交、和平運動家と軍に罵られた上で戦犯指名されるか・・・」
裁判にかかってたら、文民で唯一の死刑となった廣田弘毅ではなく、近衛だったとも聞いたことがあります。
このあたりの流れ「東京裁判」って、どうだったんでしょう・・・
また、明日に「落日燃ゆ」をしますんで、じっくり見てみたいです。

で、ほんとは今日が3回目だったようですが、諸事情で延期になるようです。。。
また、それまでの1、2回目の再放送があるかもしれません・・・


「日本史サスペンス劇場」最終回でした(会津戦争中心)
もう、僕は何回もこの番組は叩いているんで(苦笑)
どうだろって思ってたんですが、ちゃんとまともでした(言い方ちょっと変ですが 笑)
まあ、過去にこの局は「白虎隊」(20年ほど前ですが)をしっかりと作って流してますんで、考証はばっちり
だったのかな。
山本八重、凄いですね。板垣退助率いる、土佐迅衝隊びいきでもある僕にとっては(すんません、目線が違います)
小笠原唯八はこういうことで戦死したんだなと(映像的にも初めて見た)変に納得してしまいました。
小笠原は勤王党弾圧の「二十三士事件」の当事者でもあったんで、主力の郷士たちからの風当たりも
あっただろうし「死地を求めていた」と言っていたとも伝えられます。その上での陣頭指揮での戦死でした。
ほんとに堅城だったんですね。。。それは土佐軍兵士たちが知る由もありません。
また篭城戦で、うちこまれる砲弾に抱きついて、点火する前に消していたエピソードもびっくりでした!

で思ってたとおり最終回になりました。
出演者も多すぎるわ。
船越とビビルとアシスタントを女子アナにして、専門家入れて4人で十分(最後は専門家は馬鹿らしいのか消えてましたが)
一言二言しかしゃべらない連中を5人も6人も並べて(他の番組にも言えるけど・・東京キー局の作りもおかしすぎる)
ドラマ部分も金がかかりすぎるってことかもしれないけど、考証がほんまにひどい時があったから
根本的に問題があったと思う。
歴史ブームはまだ続いていると思うし、しっかりとした番組を作ったら、ちゃんと見る人はいると思うんだけど・・・
Commented by ゆずぽん at 2009-03-24 22:49 x
白州次郎の番組 録画したまま まだ観れてませんが
マッカーサーに「戦後日本唯一の従順ならざる人物」と
評されるだけの生き様だったようですね。
落日燃ゆは観ていました。去年観た「明日への遺言」の岡田資中将と
その生き様がだぶりました。

「日本史サスペンス劇場」最終回はおもしろかったですね。
山本八重さんの存在や女性の隊の存在は知りませんでした。
また、八重さんのだんなさまも素晴らしかった。
あの時代の女性は思慮深く・強く・慈悲に満ちた人間性を
もっていますね。
来年は龍馬伝なので、また幕末歴史や近代史に目が向けられますよ^^
Commented by enokama at 2009-03-24 23:10
>ゆずぽん さん
白州次郎は、もう終わりますけど「その時歴史が動いた」から火が
付いた人物ですね。
ほんとこんな人がいたんだし、あの終戦時期に出てきたのは必然でしょうね!
第3回は「吉田茂」さんが、倒れてしまったので8月ごろの放映になるようです。
かなり・・・待ち遠しいです!

「龍馬本」ぼちぼち出かけてますが、ちょっと気になるのが「龍馬暗殺犯」
が中岡慎太郎だってのがぽつぽつ見受けられること。
まあ、逆に相変わらず慎太郎を知らない人間が多いんだなって事ですが
ちょっと気になる事態です・・・
by enokama | 2009-03-14 23:33 | 歴史全般 | Comments(2)