エノカマの旅の途中

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格安ツアーバスの現状

先日、NHKのスペシャルで「格安ツアーバス」の内情についての特集を
やっていました。
この場合の「ツアー」とはネット等で、旅行会社が「○○ー△△」間の移動手段と
して格安の料金で集客を募集して、一般の貸切バス会社に輸送を依頼するもの。
元々あったスキーツアー(宿とセットになってますが)の発展形のような感じで
移動手段のみに特化しているので、現実には一般の路線バスと大差なく
料金的にも半額程度(路線バスだと東京ー大阪で8610円。この番組内では
3700円!まで下がってました。路線バスだったら大半が夜行仕様の3列シート
になりますが)ですので需要が高まっているようです。これも例の規制緩和の影響
でもあります。

今回は、この移動手段としてのツアーバス事業に特化して急成長した旅行会社
と、その仕事を請ける地方の小さなバス会社が出ていたのですが、旅行会社
は○月○日に他社がここより安い値段で出していて、集客が少ないと見ると
簡単に料金を下げるんですね。そして、集客によって手配するバスの台数を
増やす。その仕事を請ける会社はそれこそ、昼夜逆転の法律ぎりぎりの範囲で
シフトを組み当然安い料金となります。

そこで問題になるのは安全面。ぎりぎりのシフトでの運転手の体調面や、安い料金
で請けてるので、新車の購入もままならずに中古車両をだましだまし使っているバ
ス会社と、お客にとっては安い料金は魅力でもあるし、工夫しだいで今の請けて
いる料金で十分やって行けると言った主張の旅行会社との意識の違いが出てき
ます。

また、先日事故を起こした「あずみの観光バス」の社長も出ていました。
旅行会社からのきつい値引きの様子と、事故のあった時の仕事が断れなかった
事情(今後、仕事がもらえない可能性があるため)を言ってました。
また基本的な「法定料金」が定められている(この料金だったら、安全にサービス
を提供できる)んですが、ほとんど守られておらず、元請する側の罰則はなく、仕事
を請ける側の自己責任となり、バス業界は現状かなり弱い立場と言えます。

なかなか現状をよく伝えたいい番組でした。また元請側の旅行会社はこの内容
だったらかなりのイメージダウンと思うんですが、よく出演を了承したもんだと思い
ます。いずれにしよ事故が起こってからでは遅いんで、なんらかの対策は必要
でしょう。また、利用者側もこの安さの意味を知った上で認識しないとだめでしょう。

でもほんとバスのドライバーさんはご苦労と思います。ツアーの行程があまりにも
余裕なくて、かなり飛ばさないと無理だったり、空港や駅の送りがあったら目一杯
になってしまいますしね。最近は取り締まりも問答無用になってますし、行程に不備
があっても旅行会社が責任取ることはまずないですしね。バスガイドさんも乗せない
場合が増えてきて負担も多いですし。

こう言ってきたら旅行会社は悪どいようですが、大半は他の業種に比べて薄給
ですし、儲けなんか出にくい業界。先日も某大手で残業代払わないところもありま
した。できる人は辞めて他の業種に行くんです。ほんと、とんでもない連中しか
残らない会社もあるんです。そのあたりも根源かと思います。
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Commented by ji5isl at 2007-05-03 08:38
私も見ました。いい番組でしたね。
ちょっと悪役(と書いておく)のバス会社と、事故を起こしてその管理体制を叩かれている会社の社長、いづれも出演はしづらかった
と思うんですが・・・。両者の出演は立派です。
安全性ももちろんですが、生活を守ると言う意味でも
何とかしなければならないのではないかと思いますどうでしょう。
それが「法廷金額」と言うことになるんでしょうが・・・。
厳しく言えば「淘汰」もあって叱るべきでしょうが、
安全が絡む以上法的な歯止めは必要ですよね。
うちの業界も法的歯止めが欲しい・・・ _| ̄|O
Commented by enokama at 2007-05-03 12:09
確かに今までは「規制によって守られた業界」が数多くあって、一方
その面で世界的に見ても航空料金に見られるように、コストの高い
ところが目についてました。
小泉さん以降の「規制緩和」の動きは国際競争力の面で言っても
避けて通れなかったと思いますが、やはり競争激化となり起こりうる
問題でもあり、これからの政権の課題でしょうね。
あと、番組で思ったのはいわゆる「お役所」のチェック機能がまったく
ないこと。JRの尼崎の事故もほんとひどいダイヤが一番の原因です。
安全輸送は根本的な問題なんで、事故が起こる前の安全対策・指導
をしっかりやれる体制を作ってもらいたいですね!
by enokama | 2007-05-02 01:57 | 総合 | Comments(2)