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エノカマの旅の途中

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映画「海難1890」

トルコの軍艦が串本沖で遭難して、地元住民が多くの船員たちを救い
トルコが親日国家となるきっかけともなった遭難事件の実写化であります。
「杉原千畝」も見ようかなと思ってたけど、あんまり「真実とかけ離れている」ってのをよく散見したので・・・
トルコには前の会社で一月ほど出張で滞在していたことと
串本にも訪れたこともあったので、興味があったのであります!



正直、前半は泊まり明けでもあったので寝かけていた(友情とか何とか言ってた)
よくあるような話の引っ張り方でしたね。
素材としてはこの事件そのものを伝えたら、それなりの話になるんだけども
映画1本にするまでの尺となると物足らないんじゃないかなと思ってたんですが
遭難の経緯が台風シーズンに無謀な航海をしたからとしか見えないし(トルコ海軍がダメだったように見えるし、実際には他の要因もあったよう)
ほぼ地元漁民の話(美談)に終始していて(体温で救助した乗組員を温める、すくい上げた宝物も丁寧に扱って返す)もう少し、日本国内での軍を含めた救援活動の高まりや広がり、当時のトルコ国内でのこの事件の伝わり方などもっとあれば、後半のパートの意味もあったんじゃないかな。
串本でのロケもされていたので、あのあたりの独特の南国の植生が見られたことや、漁民の根底にある(糧である漁も休んでまで、とことん尽くす。助け上げるだけではなくってそのあとのフォローも丁寧)精神も見られたことはよかったと思います!

後半のパートは僕も知らなかったことが盛り込まれていました。
「親日となった経緯」ってのが、前半での物足らなかった描写にもあって「なんで?」って展開でもありました。
まあ日本国家が承知の通り、自衛隊はまだ活動が手足を縛られた面もあって(広げようとすると「戦争法」って反対するからね)「邦人保護」ってのが今も完全には不可能なんだろなと、改めて思い知られたことが最後に印象に残りました。。。

エンドロールは真っ黒になってもすぐに立たないでくださいね。いい画像がありましたので。
by enokama | 2015-12-15 22:54 | 書籍・ライブ・映画 | Comments(0)