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エノカマの旅の途中

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キーストンの放送と今週の菊花賞

8CHの「アンビリバボー」で動物特集をやっていたんですが
最後の15分ほどの特集で、キーストン(→この馬)が出てきました。
番組欄には出てなくって、たまたまですが見られてよかったです!
キーストンは昔のアメリカ横断特急の名前だそうですよ…




デビューして下積みの続いた山本正司騎手(のち調教師・松永幹夫の師匠)が
ようやくめぐり合った期待馬。
6連勝を飾り、クラシック候補となりますが皐月賞は惨敗。
ほとんど経験のない騎手にとって、ダービーに向かうとなるとよく
「乗り代わり」の運命に悲喜こもごものドラマとなるのですが
このケースも一旦は乗り代わりが決まるものの、山本の最初の師匠で関西の大物調教師
「文テキ」こと武田文吾(シンザンが最も有名)の馬主への説得により
(文テキだから了承されたんだろうな)
引き続き騎乗を任せられて、不良で水たまりの見える馬場も生かしての鮮やかな
逃げ切り勝ちを収めたのです。
もう一つこのダービーにはドラマがあって、この1965年のクラシック候補には
「ダイコーダー」と言う皐月賞馬がいて
どうしてもダービーを取りたいと言う九州の炭鉱王(時代を感じる)の馬主が
金に糸目を付けずに買ってしまいます(こんなことは今ではありえないだろうな)
こちらは思惑と違って2着に終わり、雨に泣いた口かもしれませんね。
持って生まれた運命が山本騎手&キーストンに微笑んだのです。
(菊花賞はダイコーダーが勝った)

そして、24戦18勝と言うすばらしい成績で迎えた、1967年暮れの阪神大賞典。
ここからが有名な話ですよね。
今日は関西テレビ系なんで、競馬博士こと今は亡き松本暢章アナの実況が入って
なんともうれしかった…
実際画像で見てたら(きれいに残ってるんですね)最後の直線で骨折…
完全に左前足が皮1枚でつながってるだけなのが、はっきりわかります(泣)

そしてゴールシーンのあと、勝った馬には目もくれず(ように見える?)
この時の実況カメラはそのキーストンに向かうのです。
気絶した山本騎手に、3本足でなんとか立ってるキーストンは鼻づらを当てて
彼は起き上がり、キーストンの首筋を何度となく撫でます。
まるで最後の挨拶をしているように…
ここまで放送されました。

その後に再度、山本騎手は気絶し
キーストンは安楽死処分となって、永遠の別れとなってしまったんですが
松本アナの実況も声が裏返って「山本騎手はこの馬に競馬を教えてもらった」と
泣きながらの実況、競馬場も感動に包まれたそうです。

のちの山本さんの調教師人生もこの体験で多くの物を得たそうで
「あっちの世界に行ったら、まずキーストンに会いたい」と話をしていました。
そんなに一流じゃない騎手や最初は期待されてなかった馬、そんなコンビもいいですね…
テスコガビー&カブラヤオーの1974年クラシック4冠男の菅原泰夫。
テンポイントの鹿戸明あたりは、その時だけ輝いたんですが
他の一流騎手&一流馬以上の記憶に残る出来事でした!

競馬つながりの方にはメールしたんですが、見られましたでしょうか。
今回は録画しっかりできましたんで、見たい方は連絡くださいね。。。


今週末は土曜が久しぶりに添乗に入って、日曜日は淀に菊花賞を見に行きます!
狙いはヒルノダムール・トウカイメロディ。大穴でミキノバンジョー(太宰だし)
荒れる前提で買いたいと思います(笑)
1・2蕃人気は騎手の運が最近ないような気がするし、最近の菊はずいぶん荒れてるんですよね…
この日の「伝説の新馬戦」も楽しみで、写真も撮ってきたいです!
by enokama | 2010-10-22 01:18 | 競馬 | Comments(0)