人気ブログランキング | 話題のタグを見る

エノカマの旅の途中

enokama.exblog.jp

旅と歴史と競馬のお話をします

ブログトップ

4月の霊山歴史館の展示と土曜トーク

4月4日の土曜日、霊山歴史館に行ってきました。

今回は特別展「よみがえる幕末維新」
靖国神社・遊就館からは、彰義隊の上野戦争あたりから官軍が使用した「赤熊・・・しゃぐま、白熊・・・はぐま」
よく戊辰戦争戦図に見られる赤や白のかつら(?)展示は、初めて見ました。
榎本武揚の軍服は、なぜか僕は軍服姿は西郷さんって頭があって(笑)どうしても小さいなって感じがしました。

「戊辰戦争絵巻」と言う詳細で長大な絵巻があったんですが、鳥羽伏見の戦いが千両松の戦い・伏見戦・
戦後の首実験・・・とこれ以上ないだろうと言うぐらい詳細に描かれていました。
監修が吉井幸輔、河田佐久馬、高崎正風らで、それこそ現地にいた人物が6年かけたと言う大作で
見応えがありました。興味がある人だったら30分ぐらい眺めてても飽きないと思います・・・

2Fのセンターの1列は新撰組関連(特に他所からの借り入れはなかった感じでした)
池田屋事件での新撰組・松平容保宛の感状、沖田総司の書状、毛内有之助の和歌など・・・
もう一列は西国雄藩から、東北戊辰戦争まで幅広く。
で、その中に霊山でまさか見られるとは思わなかった庄内藩の資料が!
「矢嶋戦争之図」(新聞記事
庄内から見て、鳥海山の裏手に矢島藩があるのですが、ここは小藩ながらも勤王藩で知られていて
久保田藩らと共に新政府側に付きます。そこで徹底佐幕に藩論を決していた庄内はまず、矢島に攻め入ります。
その作戦はなんと鳥海山を山越えして、背後から矢島を突くと言う壮大な作戦でした。
そのスケールの大きさが、鮮やかな鳥瞰図上に攻め入る庄内軍、炎上する矢島城が描かれ
解説が「東北戊辰戦争で数少ない旧幕府側が勝利した様子を描いた資料」(さすが庄内!)
ほんと貴重だと思うし、痛快な気持ちで帰ってきました(笑)


土曜トークは木村武仁さんの「西郷隆盛の知られざる遠島生活」
内容は武仁さんの本も買ったので、知ってることも多かったのですが
ほんと数度にわたる遠島って、普通に考えると辛いものでしょうが、それを西郷さんは苦労とも思わず
逆に島の人たちの方が感心して援助してくれたり、逆に教えを乞うってのは偉大な人物だと思います。
そして数々の搾取を受けていた島民と(松前のアイヌ政策より、薩摩の離島政策の方がひどいと書簡
を残している)一緒になって、悪徳役人と戦ったりして「敬天愛民(人)・・・上に立つ者は下の者にも慈悲
を持たなくてはならない」を説く。
だからよく、西郷さんを「腹黒い」とか謀略が多いと言う人がいるけど、決して「人を貶めたり、私欲を出す」
ってこと決してなかったんです。
この「遠島生活」を知ったならば、また幕末の西郷の行動・判断の意味が深くわかると思います!

あと、連絡ですが5月5日の栗塚旭さんのトークイベントの問い合わせが殺到してるようです!
当日は予約なしで先着順ですので、行かれる方はお早めにお願いします。。。
Commented by Aki_1031 at 2009-04-08 13:13 x
エノカマさん、霊山の企画展行かれたのですね…(羨)。
ワタシもネットニュースで「矢嶋戦争之図」を見て、
めちゃくちゃ見たい~~と叫んでしまいました(苦笑)。
矢島攻防は庄内三番四番大隊が担当していたので
ワタシも詳細を知らず、これを契機に
見ながら勉強したいなぁと思ったのですが、
やはり時間的に難しいです…(涙)。
Commented by enokama at 2009-04-09 00:05
>Aki_1031さん
霊山はどちらかと言うと、旧幕府派の資料が薄いかなと(背景が西軍寄りではありますが)
要望も出してみようかなと思ってたんですが
これは嬉しい誤算で、さすがにやってくれました!
館で購入されたようなので、ぜひAkiさんも京都行きの際はお立ち寄りください!
また、購入ルートや背景は聞いてみますね。
僕も今回は少し時間なかったので、次はじっくりと目に焼き付けてきたいです。
それぐらい見応えのある戦図です!

by enokama | 2009-04-07 23:32 | 歴史全般 | Comments(2)